新型コロナウイルス感染症への市立病院の対応について


市立川崎病院、井田病院、多摩病院の3病院は、自治体病院の使命としてパンデミックとなった新型コロナウイルス感染症への対応を最重要課題として、取り組んできております。
 川崎病院は、神奈川県の感染症指定医療機関(第2種)であることから、昨年2月の横浜クルーズ船の初動から積極的に感染者を受け入れてきました。また、救命救急センターであることから、重症、中等症を中心とした入院治療を行ってきています。最近では、救命救急センターを全面的にコロナ病棟化し、さらに1病棟を加えて、現在、重症病床26、中等症病床36の計62床となっています。8月末までに累計で518名の確定患者の入院診療を行い、うち189例(36.5%)は重症患者でした。重症患者受入数は県下2大学病院に次いで、3番目の実績と聞いています。
 井田病院は、市内で唯一の結核病棟を全面コロナ病棟化し、さらに2病棟を加えて、92床という県内最大規模の中等症病床を用意しています。これまでに、698名の入院治療をしています。市内でゼロとなった結核病床は神奈川県の1病院に集約しています。
 多摩病院は、現在は36床の中等症病床を確保していて、これまでに483名の入院診療を行いました。
 現在、3病院で合わせて専用病床数は190床もの大きな数になります。対コロナという面では安心かもしれませんが、非コロナの一般医療の面では逆に大きなリスクを背負うことになります。一般病床不足、スタッフ不足による一般救急受入機能の低下、救急搬送困難事例の発生はコロナ以外のケースの致死的な事態を招くことにつながります。このようなリスクを軽減するために、状況に応じて、専用病床は縮小させていくことになります。

3病院とも、このようにコロナ対応をしておりますが、館内への出入り口管理をきちんと行うことにより、院内環境は清潔で安全に保たれております。一般の診療については多少の制限はありますが、基本的には通常通り対応してまいりますので、安心して御受診ください。
 御理解、御協力よろしくお願いいたします。
 詳細は、各病院のホームページなどを御参照ください。

令和3年(2021年)9月15日

川崎市病院事業管理者
金井 歳雄

 

●川崎病院の取組状況については、こちらからご覧ください。

●井田病院の取組状況については、こちらからご覧ください。